ご挨拶

一般社団法人      
日本養豚協会(JPPA)
会 長  香川 雅彦 

日本養豚協会 会長の香川です。6月27日に開催した2024年度通常総会の開催にあたりましては、ご多忙中にもかかわらず、会員、賛助会員そして多数のご来賓の皆様にご臨席を賜り誠にありがとうございました。

今年は役員改選の年でもあり、11期の新体制も発表となりました。10名の新しい副会長・理事とともに、この厳しい状況に対応していきたいと思っています。

会長に就任してから3期6年、豚熱発生、ヒトの新型コロナウイルス感染症、ロシアによるウクライナ侵攻等による飼料の高騰や、未曽有の円安等、振り返れば目の前の問題への対応に追われるばかりでした。しかし、養豚経営が厳しさを増すなか、組織の運営も改めて見直していかねばなりません。 

4期を迎えるにあたり、これまでに積み残している問題についてお話しすると、まず実施すべきは、チェックオフの推進です。養豚生産者の75%の賛同を必要とする法制化を目標として、まずはわれわれにできる任意のチェックオフから始めたいと考えています。任意といっても、チェックオフの基本は会費を納めている会員が納得できる活動、会費納入方法など、会員の平等性を担保しなければなりません。

そこで検討しなければならないのが組織の「あり方」です。現状のJPPAの会費は組織運営ができる最低の収入しかありません。チェックオフを導入し、養豚に関する研究開発への助成、国内外における最新情報の収集、国産豚肉の消費拡大に取り組むことが、JPPAの、ひいては養豚産業全体の発展に不可欠であると考えます。

また、役員報酬についても懸念材料です。現在、当会役員は、旅費・日当以外の報酬がありません。自分が3期取り組んで実感していますが、役員は家族や会社の負担が大きく、無報酬でやるには責任も重く自己犠牲を強いられるものです。このままでは次代の手を挙げてくれる人がいるのか、不安を感じています。JPPA存続のためにも、次期以降役員にはそれなりの対価を払うべきと考えています。

最後に、当会活動の周知と広報についてです。今年度は、養豚業界3誌のご協力をいただき、当会の活動報告を4半期に1回掲載することとなりました。われわれの活動を会員・非会員を問わず多くの生産者の皆さんに知っていただくことが目的です。この養豚という産業を次の世代につなげていくためにも一人でも多くの生産者と協力していかなくてはなりません。われわれの活動に共鳴、賛同してくれる仲間を増やし、養豚産業全体の発展のために手を取っていければと思っています。

異論も含め様々なご意見があるかと存じますが、会員の皆様には、何卒ご理解を頂けますようお願い申し上げます。

2024年7月