日本で飼育されている主な品種を紹介します。
中ヨークシャー
原産国
イギリス ヨークシャー州
品種の特徴
中型で、全体におおむね長方形。顔は短く、顔面はしゃくれている。色は白。飼養頭数が少なくなっているが、肉質の優れた品種である。
主な系統
小ヨークシャーと大ヨークシャーの交配により改良を加えたものと、ヨークシャー州を中心とする他の白色豚も包括して種類の統一をはかり1885年に成立した。
バークシャー
原産国
イギリス バークシャー州
品種の特徴
中型で、全体におおむね長方形。顔は長めで、顔面はわずかにしゃくれている。色は黒で、眉間、四肢端及び尾端が白。いわゆる黒豚として肉質の良さが特徴。
主な系統
バークシャー州の在来豚を基礎に、シアメース(シャム)、ネアポリタン(イタリー)、チャイニーズ(中国)などを交配して改良し、1862年頃固定品種として公認された。
ランドレース
原産国
デンマーク
品種の特徴
大型で、体に伸びがあり、全体におおむね流線形。顔は長く、鼻はまっすぐ。色は白。主要な雌系品種として飼養頭数も多い。
主な系統
デンマークの在来種に大ヨークシャーを交配して成立した。
大ヨークシャー
原産国
イギリス ヨークシャー州
品種の特徴
大型で、体積に富み、全体におおむね長方形。顔は長めで、顔面はわずかにしゃくれている。色は白。主要な雌系品種として飼養頭数も多い。
主な系統
イギリス、ヨークシャー州においてColling兄弟によってヨークシャー州の在来の豚に中国種、ネアポリタン種、レスター種などを交配して1870~1880年頃までに成立したといわれる。
ハンプシャー
原産国
アメリカ
品種の特徴
大型に近く、全体におおむね弓状。顔は長めで、あごがよく発達している。色は黒で、肩、胸及び前肢に続く白帯(サドルマーク)がある。赤肉割合いが高く、雄系品種として利用されるが、飼養頭数は少ない。
主な系統
1825~1830年頃イギリスのスコットランドやハンプシャー州に飼われていたサルドバック(白帯)をもった豚をアメリカが輸入し当初は輸入を提唱した人の名にちなんでMckyと呼ばれていた。その後、改良され皮膚の薄いことからスインリンドとも呼ばれていたが1904年にアメリカでハンプシャーの呼び名で統一された。
デュロック
原産国
アメリカ
品種の特徴
大型に近く、全体におおむね弓状。顔は長めで、顔面はわずかにしゃくれ、色は褐色。主要な雄系品種として飼養頭数も多い。
主な系統
本種の成立に関与した原種は明確ではないが、一般にはニュージャージー州のジャージーレッドとニューヨーク州のニューヨークレッドとが主体で、これに赤色バークシャーなどが関与して1880年頃から本格的に改良され1885年にその標準体型が決定された。