令和7年度宮崎県指定種豚場協会 総会・研修会が開催されました

令和7年8月1日(金)、令和7年度宮崎県指定種豚場協会の総会及び研修会が宮崎県庁1号館5階第3会議室にて開催されました。
以前は各都道府県に必ず存在していた指定種豚場協会、種豚生産者の部会も現在は宮崎県のみになってしまいました。
総会開会にあたり宝尺会長はご挨拶のなかで現状、残念ながら全国的にも指定種豚場は減少傾向であること、しかし豚熱ワクチンが全国一斉接種開始ではなく、地域ごとでの接種開始となった時、非接種地域の生産者が接種地域からの種豚導入が不可能となりましたが、非接種地域のブリーダー・種豚生産関係者が協力して種豚供給を安定継続できる体制を大きく支えました。
特に九州地区はなかなかワクチン接種が認められなかったため、九州地区のブリーダー・種豚生産関係者の血液更新も大変苦労しましたが、ここでも可能な限りの血液更新を行い、地域の生産者への種豚配布についても関係者で協力し、豚肉生産が滞ることないよう大きな役割を担いました。最近では様々な事情や情勢で、海外からも資源が入りにくい状況になりつつあることも踏まえて、いざという時に『種』の維持確保を備える点でも、我々の存在、この協議会は大変重要なものだと思っています、と述べられました。

【宝尺会長から開会挨拶】

総会では、種豚場の数は減ってもその存在の重要性から、是非応援団的な会員制度の提案もあり、この件についての具体的な体制案等は来年度総会に諮られることになりました。
総会後の研修会では、農林水産省畜産局畜産振興課の新係長より、養豚農業を支援する事業や体制の紹介と、今年度4月に確定した新たな家畜改良増殖目標について、5年後目標達成のための取組体制の構築について、現在そのロードマップ作成に取組んでいること、また、今年度中にはロードマップを策定し、それぞれの目標達成に向かって取組開始とすることや、新たに検討している開放型育種(仮称)など、国内にて遺伝資源の維持管理改良体制の強化と掘り起こし及び見直し検討をについて、国産純粋種豚改良協議会を中心として行っていることの報告説明がありました。さらに、現在種豚の最大の課題でもある肢蹄強化改良のためのつなぎ評価実施のため、その研修会開催対応について説明がありました。

日本養豚協会からも研修会の場をお借りして『今だからこそ、種豚選抜と血統管理の重要性の見直しと手法の復習確認』という演題のもと、全国に名だたるブリーダー、関係者の集まりではありましたが、国内で遺伝資源を維持管理改良していくことの基本を振り返って欲しいという意味で、説明をさせていただきました。
宮崎県指定種豚場協会の会員も現在4名ですが、会員の中には広く全国に遺伝資源を配布しているブリーダーもいます。また、宮崎県には独立行政法人 家畜改良センターの豚を担当している宮崎牧場もあり、三人寄れば文殊の知恵、人数が少ないなかでも取組み可能なことはたくさんあることから、これからも我が国の遺伝資源維持管理改良にますます頑張っていただきたいと思います。

会場の様子

【畜産振興課 新係長】

なお、一般社団法人 日本養豚協会 育種改良・登記登録部会では、各地域の活動休止中の指定種豚場協会、種豚生産者の部会活動の復活のお手伝いをさせていただいております。まずは何でもご相談からご連絡ください!!(担当:湯浅伸子)